写真展報告①
桜も満開を過ぎ陽春の時期を迎えた4月。昨年来準備してきた写真展を5日間に渡って市民ギャラリーで開催しました。
前日10日の設営にはボランティア15名が駆けつけてくれました。
5時間かけて市民ギャラリーに128枚の写真を展示し、関連書籍類の展示コーナー、DVDと報告会のコーナー、世界からの支援とメッセージのコーナー、ユニセフ製品の頒布コーナーを準備して、11日の朝を迎えました。
昨年3月11日の東日本大震災直後の被災地の写真は、あの時そこにいた人たちの表情をとらえ、たしかな真実を見る者につきつけてきます。
避難所でたたずむ子ども、親をしたって手紙をかく幼女、がれきの中で思い出の品を探す人々、亡くなった妻を抱いて号泣する夫、救援した子どもに寄り添う自衛官。
来場の多くの方の、涙をこらえながらじっくりと見入っている姿がとても印象に残っています。
来場者の20%の方が感想アンケートを書いてくださいました。7歳の子どもさんから85歳の男性の方まで、実にたくさんの想いを残していかれました。
~アンケートより(一部省略しています。原文の表現のままを写させていただきました。)~
・すてられた動物たち、とってもとーてもかわいそう。ながされた家ながされた物や人、なんでじしんがおきるんだろう、なんでつ波がおきるんだろう、いろいろかんがえました。(小学生女子)
・ボランティアのみなさんはいろいろなことをやっていきながら大しんさいにあったひとたちをはげましたことがよく分かりました。(小学生男子)
・東日本大しんさいで多くの方がぎせいになられた現じょうがわかり悲しくなりました。ふっこうのてだすけになることがあればしたいと思いました。(10代 女性)
・つらい思いをしている人々の心の支えになりたいと思います。色々な写真を見て、こんな私が涙を流してもいいのかな、と思いましたが、涙があふれました。(10代 女性)
・自分たちの見たことがない震災の影響が見れた。見て良かった。この光景をわすれないようにしたい。(10代 男性)
・ただ泣くことしかできなかった。いかに自分が無力なのか、無知なのか。目の前にある現実に対しても何もできないことのいら立ちも。今大学でボランティアア活動をやっているが、果たして被災された方々の役に立っているのか。けれど今自分にできることは、今の活動をしっかりとやること、被災した時の記憶を忘れないこと、そして伝えること。小さなことしかできないが続けていく。(20代 男性)
・私は東北に2回ほどボランティアで行かせていただいたのですが、私が行った場所の写真もあり、涙をこらえられませんでした。学生ですが、学生なりに東北とつながっていられる支援や活動をしていきたいと思います。(20代 女性)
・TVの報道と違い、一瞬一瞬の恐怖と悲しい思いが伝わってきました。(20代 女性)
・今とても心にずしっとくるものがあります。今日ここへ来たことは、今日からの自分にとって、とても大事な時間になりました。(30代 女性)
・被災者の方々のつらさ悲しみを思うと胸につきささってきた。体験していない私たちにも悲惨さ被災者の思いを感じることのできるいい企画だと思います。(30代 男性)
・どんなにか恐ろしい辛い思いをされたか、当たり前だった普段の生活がどんなにたいせつな思い出となっておられるか、想像しながら写真を拝見しました。胸がつぶれる想いで、涙が止まりませんでした。(40代 女性)
・東日本大震災緊急募金を昨年したが、どのように使われていったのか、写真を順序どおりに見ていくとよくわかった。1年レポートもゆっくり読もうと思う。(40代 女性)
・改めて写真を見ることで、支援を継続していくことの大切さを再認識させていただきました。(50代 男性)
・すばらしい写真の数々です。もう一度3.11をみつめなおすよい機会になりました。(50代 女性)
・地震・津波のしゅんかんをダイナミックにつたえており、今さらながらすごさに胸がひきしまった。時間の変化と共に、事故後の問題が山積みされていく様子がよくわかった。(60代 男性)
・被ばくの時をおもいだしました。妻の上におおいかぶさっていた男性の写真。心情を考えると涙が出ていけませんでした。でも元気をだしてほしいと思います。(70代 男性)
・写真は本当に貴重な記憶。そして人の証。大きな資料となります。今後「私たちは忘れない」を合言葉に、またいつかこの写真たちに再会したいです。復興したまち・人の笑顔とともに。(年齢不詳 女性)
DVDコーナーでは日本ユニセフ協会作成した「手紙プロジェクト」「祈りのツリープロジェクト」「ハッピーバースデイ3.11」「池上彰さん岩手大槌町視察」をパソコン画面でいつでも見られるように流していました。興味深く見入ってくださっていました。
関連書籍類の展示コーナーでもじっくりと読んでいらっしゃる姿がありました。
「世界からの支援とメッセージ」は日本が今まで支援をしてきた開発途上国の人々が被災に心を寄せて日本を案じてくれている様子が伝わってきました。
コペンハーゲンの物資供給センターから送られてきたユニセフのレクリエーションキット(ミニバスケットボール・ミニサッカーボールなどスポーツ用品、ミニ黒板とチョーク、ノートなどが入っています。)はとても珍しく子どもたちの興味を引いていました。
数多くの方が頒布のコーナーにお立ち寄りくださり、ご協力くださいました。
写真展には5日間で737名の方にご来場いただきました。
ありがとうございました。
会場で行いました講演会の様子は報告②でお知らせします。
募金額 : 53,976円
会場での募金は東日本大震災緊急募金に振り込ませていただきました。
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