今年も広島市立小学校からユニセフ学習会の要請をいただきました。今回は小学生と中学生それぞれに時間をいただきました。
午前の3校時目、多目的室に80人余りの小学1年生から6年生の子どもたちが集まり、水のワークショップを行いました。「私たちはどんな時に水を使う?」顔を洗う、歯磨きをする、ご飯をつくる、お風呂に入る・・・。元気よく答えてくれました。「私たちが使っている水の量は一日にどれぐらいだと思う?」10リットル、30リットル、100リットル、1,000リットル・・・。広島市の場合、平均約330リットルです。それに比べて世界には水が十分にないところもあり、アフリカでは5リットルしか使えないところもあることを話すと、さすがに驚いたようでした。川の水や、浅井戸の濁った水しか使えないところもあり下痢などの病気になりやすいこと、水場が遠くて家から1時間以上かけて日に何度も水くみに行く子どもたちは学校に行く時間もなくなること、そんな困難な暮らしをしている人たちのためにユニセフは家の近くにポンプ井戸をつくったり、衛生設備を整える援助をしているという話を聞いてもらいました。
水のワークショップの後に、「ユニセフと地球のともだち」というDVDを観賞してもらいましたが、アジアやアフリカの厳しい生活を送っている子どもの姿に真剣に見入っていた姿が印象的でした。
また1年生の子どもたちにネパールの水がめ運びを体験してもらうと、「重い!」「大変だ!」と驚いた声が上がりました。
4校時目は中学1年から3年の50名の生徒たちのワークショップ「もし文字が読めなかったら」を行いました。「もし標識がベンガル語だったら」というクイズをして、読めない体験をしてもらい、どんな気持ちになったかを聞きました。「困った」「危険だと思う」。多くの国では自国の言葉を読み書きできるよう教育されますが、すべての子が教育を受けられない国もまだ残っています。その識字率の低い国を10カ国、ユニセフの地図でチェックしてもらうと、アフリカに集中していることがわかります。そしてそれらの国では5歳未満の子どもの死亡率も高いことも見てもらいました。次に、学校に行けない理由は何かを考えてもらいました。「貧困」「学校がない」「戦争」・・・。悲惨な状況にある国々のことを中学生も理解しています。
その後、ユニセフの教育支援について、私たちボランティアがスタディツアーで視察させてもらった国の様子をスライドで見てもらい、子どもたちのためにユニセフが着実に援助を続け届いていることを伝えました。
このユニセフ学習会の後、今年も募金活動を行ってくださるそうです。ユニセフ理解の一助になれたのなら本当にうれしく思います。
戸山小中学校の児童のみなさん生徒のみなさん、先生方、ありがとうございました。
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